2018年3月7日水曜日

三分損益

 三分損益については、あちこちに記されているので、不要ではあると思うが、一応のメモ書きである。確認のため、電卓たたいて計算してみました。

 古い時代を考えるのに、音楽の知識を抜きにして考えているが、これで良いのかということがある。何かしら抜け落ちている部分があると思われます。
しかし、とっかかりがありません。
 CDブック、和歌を歌う 歌会始と和歌披講、笠間書院
からのメモです。
 雅楽の旋法は、呂と律がある。呂律がまわらないの語源である。中国から伝わったとのことで、音律の定め方に三分損益という方法があるとのことである。
弦の長さで言えば、三分の一を減じ、次にその音を基準に三分の一増やす、また三分の一減ずる。これを繰り返して音列を作り出す方法である。
最初の音をドとすれば、次の音は弦の長さが2/3になる。つまり周波数で言えば逆数で1.5倍の高さになる。これがソの音になるとのことである。
次は、2/3*(4/3)=8/9で、  逆数は9/8=1.125
次は、8/9*(2/3)=16/27で、逆数は27/16=1.6875
次、16/27*(4/3)=64/81、逆数は81/64≒1.1.266
次、64/81*(2/3)=128/243で、逆数は128/243≒1.898
次、128/243*(4/3)=512/729で、 逆数は729/512≒1.423
何をしているのかわからなくなってくるので
平均律で考えると、ドを1とするとオクターブ上のドは2となる。その上のドは4となり、等比級数になっている。1オクターブを12音で分ければ、2の12分の1乗づつ増加する。すると
ド ・・ 1.0
レ ・・ 1.122
ミ ・・ 1.260
ファ・・ 1.335
ソ ・・ 1.498
ラ ・・ 1.682
シ ・・ 1.888
ド ・・ 2.0
である。途中の数値は四捨五入しているが、三分損益との対応がわかる。
ド → ソ → レ → ラ → ミ → シ → ファ#
となる。ずれが出てくるが、三分損益では音の決め方が、基準音から完全5度あがり、次に完全4度下がる、これを繰り返していることになっているらしい。
実際にファの音はドの音との比で1.33なので、3:4のすっきりとした整数比だが、あらわれない。
この最初の5音をベースにしたのが呂音階で、ドレミソラが五声となる。宮ー商ー角ー微ー羽と名付ける。さらにシとファ#が二変声である。宮・微より一律(半音)低いことから変宮・変微と呼ぶ。
ピタゴラス音階では、完全5度と完全4度を考えるので、
最初のドの周波数を1とすれば、ドレミファソラシドの周波数は
1,9/8,81/64,4/3,3/2,27/16,243/128,2
となるそうです。
何が言いたいのかというと、音階は基本が分数比でできているので、
ばらつきがあっても世界共通の部分があるということです。分数の比で簡単に音階ができるので、古い時代から演奏が行われた可能性は大きいです。

(おまけ)
音楽で♯(シャープ)と♭(フラット)記号が出てきます。布などを引っ張り上げるととんがります。また土の山などをたたいて低くすると平坦になります。シャープとフラットにアップダウンの意味があったことに気がつきました。半音上がる方がシャープです。もう間違いません。

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